一つの分子がすべてを変える

パーストープにとって、サステナビリティは単なる指針ではなく、ビジネスをしていくうえで不可欠な要素です。スペシャリティケミカル企業として、生産の各段階で環境影響を低減できるかによって、マーケットの未来が左右されることを理解しています。具体的で測定可能な変化をもたらすことにより、私たちが生産するすべての分子が、より持続可能な未来への一歩となると確信しています。

温室効果ガスの排出削減

私たちは、温室効果ガスの排出削減に向けた野心的な目標を設定しています。2019年の基準と比較して、2030年までにスコープ1およびスコープ2の排出量を46.2%削減し、スコープ3の排出量を製品1トンあたり27.8%削減することを目指しています。私たちの戦略には、化石燃料から非化石エネルギー源への移行や、オペレーション全体でのエネルギー効率の向上などがあります。たとえば、2023年には、スウェーデンのパーストープ工場では石化由来の燃料使用を段階的に廃止し、化石燃料油をバイオ油に置き換えました。これらの取り組みは、Finite Material Neutral(有限資源の再生化)を目指す私たちの長期的な取組の重要なステップです。

水と廃棄物管理の革新

水の管理は、私たちの持続可能性の努力において重要な要素です。私たちの生産拠点では、水を溶媒、熱伝達媒介、冷却など多くの用途で広く使用しています。水の使用量を減らすために、私たちは水のリサイクルと再利用を実施する技術を導入しました。2023年にスウェーデンのステヌングスンド工場で実施されたプロジェクトにより、地方の処理施設からの廃水を浄化し、毎年6.5億リットルの淡水を節約できるようになりました。将来的には最大11億リットルの節約が見込まれています。このプロジェクトは、2030年の30%の廃棄物削減目標を実現するための一部です。

廃棄物管理においては、廃棄物の発生を最小限に抑え、副産物の新しい用途を見つけることに焦点を当てています。大量の廃棄物の一部を生産プロセスにリサイクルして戻すプロセスの導入に成功し、廃棄のために送られる有害廃棄物を削減しました。

プロセスの最適化と技術的向上

継続的改善は、私たちの持続可能性の取り組みにおいて不可欠です。2023年には、生産施設の監視システムをさらに向上させ、リアルタイムデータで、プロセスの最適化、資源の使用削減、排出の最小化を実現できるようにしました。また、効率性と一貫性を向上させるために、より多くの自動化に取組んでいます。これらの改善は、技術革新を通じて環境への影響を減少させるという私たちのコミットメントの一つです。

サステナビリティ戦略フレームワーク

私たちのサステナビリティの取り組みは、オペレーションのすべての側面に持続可能性を問う戦略的フレームワークに則しています。これには、各生産サイトに対して特定の改善カテゴリーに向けた目標を達成するために開発されたロードマップが含まれています。これらのロードマップは、2030年の目標達成を助けるものであり、淡水消費を30%削減し、有害および非有害廃棄物を処理に向けて30%削減することを目指しています。サステナビリティを生産プロセスに組み込むことで、当社の排出削減だけではなく、顧客の目標を達成することを支援しています。

これらの技術的ロードマップに加えて、私たちには持続可能なソリューションプロバイダーとなるという使命があります。温室効果ガスの排出削減、水と廃棄物管理の最適化、そして生産プロセスの継続的改善に注力することで、私たちは持続可能性の目標に向けて着いつに歩みを進めています。これらの取り組みは、生産のあらゆる工程での持続可能性への当社の取り組みを反映しており、化学業界に強い模範を示し、すべての人にとってより持続可能な未来になるよう貢献していけるよう取り組んでおります。