RadTech US 2024

2024年5月20日の3日間、オーランドで開催されたRadTech UV&EBテクノロジーカンファレンスには、多くの業界関係者が集まりました。パーストープからはVanessa MaurinとDavid Engbergが参加しました。彼らの得てきたUV+EBテクノロジーの最新情報をご紹介します。

2024年は楽観的な見通し

RadTech US 2024では、今年の見通しについて昨年より楽観的な見方を示す意見が多かったようです。包装やラベル、広告、建築木材用コーティングなどの産業用途で需要高まっていることから、市場が回復傾向にあると見ているようです。

UV/EBテクノロジーのトレンド

カンファレンス期間中に行われたプレゼンテーションやパネルディスカッションからいくつかの主要トレンド見えてきました:

1. TMPフリーの代替品へのシフト

TMPTAの再分類により、TMP4EOなどの代替品への関心が高まっています。欧米では、敏感な用途におけるTMPフリーのアルコキシレートの需要が高まっており、TMP4EO(Polyol R3540)、TMP3PO(Polyol R3530)、およびペンタエトキシレート(Polyol R4640)などの製品が注目されています。

2. コイルコーティングの開発

 主要なコイルコーティングマーケットでは、環境規制により、VOCsとカーボンフットプリントの削減が急がれており、UV/EBテクノロジーへの関心が高まっています。RadTech USでは、UV硬化塗料の熱硬化に関してよりも環境面やライフサイクルにfocusしたプレゼンテーションが目立ちました。

3. 最新リチウムイオン電池製造

リチウムイオン電池市場は2030年までに4,000億ドルを超えると予測されており、高速硬化、化学耐性、および耐久性のあるフィルムを製造する技術などのUV/EBテクノロジーが紹介されていました。さらに、EVバッテリーの性能と持続可能性を向上させるUV硬化バインダーとコーティングなどがの開発が注目されています。

4. 自己硬化型樹脂の継続的な開発

自己硬化型樹脂、特に“固有的リアクティブ”ウレタンアクリレートオリゴマーと反応性アクリル共重合体が注目されています。これらは、低臭気でかつ溶出量が少なく、必要な機械的特性を維持したまま、食品や包材の規制要件を満たします。

5. サステナビリティへの取組

  • 持続可能性はUV/EB硬化においても依然として重要なトピックです。より持続可能な製品提供に関してや、低カーボンフットプリント、リサイクル性、LCAに関するプレゼンテーションが多くあり、ある樹脂メーカーはマスバランスとその利点に関して発表していました。これは、マスバランスコンセプトに基づく持続可能なビルディングブロックを提供するパーストープの戦略と一致しています。
  • 材料だけでなく装置側でも持続可能性が重要視されており、今回のカンファレンスでは低エネルギーLEDシステムの開発が普及していることが良くわかりました。

パーストープの貢献

パーストープは以下の2つのプレゼンテーションに参加しました:

  • カチオン系システムの探求(Vanessa Maurin)

R&Cアプリケーション開発マネージャーでイノベーション担当のVanessaは、低収縮と優れた接着性を強調しながら、代替硬化方法 (EB および LED) とカチオン光重合の配合についてプレゼンしました。彼女のプレゼンテーションでは、コイルコーティングなどの新しい用途に対するカチオン技術の可能性についても言及しました。

  • 規制と持続可能性のソリューション (David Engberg)

Resins & CoatingsのBusiness Development DirectorであるDavidは、TMPTAの代替材料に焦点を当て、BPAの安全な代替品としてのPentaspiroglycol(PSG)を紹介しました。彼のプレゼンテーションでは、高機能レジンと持続可能なビルディングブロックのための追跡可能なマスバランスコンセプトについても触れました。

RadTech US 2024は、UV/EBテクノロジーの進化を学び、より持続可能で効率的なソリューションへシフトしていくことを確信させるものでした。パーストープはこれらの革新を推進し、より明るい持続可能な未来に貢献し続けていきたいと思います。

David Engberg

Business Development Manager

+46 40 635 88 65

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